CPSIAとは
CPSIAとは、米国で主に子ども向け製品の安全性を確保するため、有害物質の制限、試験、証明書および追跡表示などを定める連邦法です。
定義と概要
CPSIAは米国の消費者製品安全に関する連邦法です。衣料品を含む子ども向け製品では、製品の種類や対象年齢に応じて、化学物質の制限、試験、表示、書類の整備が求められる場合があります。
CPSIAは素材や製品に付与される任意の認証名ではありません。法律上の要求事項を満たすための制度であり、「CPSIA認証済み」という表現だけでは、適合範囲や根拠を判断できません。
対象と基準の考え方
主な対象は、一般的に12歳以下の子どもが主として使用することを意図した子ども向け製品です。対象かどうかは、製品のデザイン、表示、販売方法、想定使用者などを総合して判断します。
繊維製品では、生地そのものだけでなく、プリント、顔料、コーティング、ラベル、ボタン、ファスナーなど、完成品を構成する各部材を確認する必要があります。要求内容は、鉛やフタル酸エステルなどの規制対象物質、製品分類によって異なります。
- 乳幼児向けか、一般的な子ども向けかを企画段階で明確にします。
- 肌に触れる部材、装飾部材、樹脂部材、金属部材を部品表で洗い出します。
- 生地の加工内容やプリント方法の変更時は、適合根拠への影響を再確認します。
生地の仕入れと製品づくり
米国向けの子ども服を企画する場合は、生地を発注する前に、販売国、対象年齢、最終製品の仕様を仕入先へ伝えます。単に生地の試験報告書を受け取るだけでなく、どのロット、色、加工、試験項目を対象とする書類かを確認することが重要です。
完成品では、生地以外の付属や二次加工を加えることでリスクが変わります。プリント、ワッペン、刺繍、熱転写、後加工などを含めた最終仕様で、必要な試験と記録の範囲を生産管理担当者、試験機関、輸入者と確認します。
表示と証明書の注意点
子ども向け製品には、該当する要求に応じて、追跡表示や子ども製品証明書の用意が必要となる場合があります。追跡表示は、製造者または輸入者、製造時期や場所などを追跡できるようにするための情報です。
試験報告書、適合証明書、部材仕様書は役割が異なります。試験報告書があることだけで完成品全体の適合を保証するものではありません。書類の発行者、対象品、試験方法、適用範囲、ロットとの対応関係を管理します。
似ている用語との違い
エコテックスやブルーサインは、繊維製品の有害物質管理や製造工程に関する基準・認証制度です。CPSIAは米国法であり、目的や適用範囲、必要書類が異なります。ある認証を取得した生地でも、CPSIAへの適合は別途確認が必要です。
REACH規則は欧州連合の化学物質規制で、CPSIAとは管轄地域と規制体系が異なります。輸出先が複数ある場合は、一つの試験結果や宣言を各国・地域の適合根拠として流用できるかを個別に確認します。
よくある質問
CPSIAは生地だけを購入するときにも確認が必要ですか。
米国向け子ども製品に使う予定がある場合は確認が重要です。ただし、法令適合の判断は通常、最終製品とその使用目的を基準に行います。生地単体の書類だけで判断せず、加工、付属、対象年齢を含む完成仕様に照らして確認します。
CPSIA対応生地なら、完成した子ども服もそのまま販売できますか。
必ずしも販売できるとは限りません。完成品には生地以外のプリント、付属、ラベル、装飾などが含まれ、追跡表示や証明書の要件も関係します。最終製品の仕様と販売形態を基に、必要な試験および書類を確認します。
CPSIAとエコテックスは同じですか。
同じではありません。CPSIAは米国の法令であり、子ども向け製品を中心に安全要件を定めます。エコテックスは繊維製品の有害物質に関する認証制度です。両者は確認項目が重なることがありますが、片方だけで他方への適合を示すものではありません。





