編みボタンとは
編みボタンとは、細く裁断した革などを編み込んで意匠をつくるボタンです。編み目による立体感と素材の自然な表情があり、主に装飾性を兼ねた留め具として用いられます。
定義と概要
編みボタンは、革ひもや細い革片を編み込み、結び目や編み目を見せるように仕立てたボタンです。一般的な成形ボタンと異なり、一点ごとに編み目の表情や厚みに個体差が生じやすい点が特徴です。
素材と構造
素材には主に天然皮革が使われますが、革調の合成素材などで編み表現をしたものもあります。天然皮革は部位や仕上げによって色、しぼ、硬さが異なるため、量産時は現物で風合いを確認することが重要です。
表側は編み目で構成され、縫い付け用には裏面に穴、糸を通すループ状の足、またはトンネル状の足を備える仕様があります。穴や足の位置と厚みは品番ごとに異なるため、外観だけで付け方を判断しないようにします。
- 穴あき仕様は、穴に糸を通して生地へ直接縫い付けます。
- 足つき仕様は、足に糸を掛けて縫い付けるため、表面の編み目を糸で押さえにくい構造です。
- 厚みや編み目の凹凸により、薄地では当たりや前端の浮きが出る場合があります。
サイズの表し方
ボタンの大きさは、外径をmmで示すほか、リーニュで表す場合があります。リーニュはボタンの直径に用いられる単位で、1リーニュは約2.54mmです。発注や仕様書では、単位を併記して認識違いを防ぎます。
編みボタンは丸形以外にも、結び玉状、楕円形、角形などがあります。外寸だけでなく、高さ、足を含む厚み、穴径または足の内寸を確認し、ボタンホールの長さや使用する糸との適合を検討します。
主な用途と付け方
ナチュラル、クラフト、エスニック調の表現と相性がよく、カーディガン、ベスト、ジャケット、コート、ワンピース、ブラウスなどの前開きや飾りに用いられます。留め具として使う場合は、開閉頻度と生地の厚みを考慮します。
縫い付け時は、編み目や革そのものを針で傷つけないよう、穴または足に糸を通します。足つきでは根巻きをして生地との間に適度なすき間をつくると、厚地でも掛けやすくなります。必要に応じて裏側に力ボタンを付け、生地への負荷を分散します。
取り扱いと似ている用語との違い
天然皮革の編みボタンは、水分、摩擦、熱、紫外線の影響で硬化、ひび割れ、色落ち、変色が起こることがあります。洗濯やドライクリーニングの可否、アイロン時の温度と当て布の要否は、ボタン単体だけでなく製品として事前に確認します。
革ボタンは革を素材とするボタン全般を指し、編みボタンはそのうち編み込み構造や編み目を意匠とするものです。くるみボタンは芯を生地などで包む構造であり、革を用いていても編みボタンとは構造が異なります。
- 水洗いでは濡れによる硬化、色移り、形崩れに注意します。
- ドライクリーニングでは溶剤による表面仕上げへの影響を確認します。
- アイロンは直接当てず、ボタンを避けるか当て布を用いて低温から確認します。
- 保管時は高温多湿と直射日光を避け、ほかの素材への色移りにも注意します。
よくある質問
編みボタンは家庭洗濯できますか?
素材や表面仕上げ、編み方によって異なるため、一律には判断できません。天然皮革を用いるものは、水濡れで硬化、変形、色落ちが起こる場合があります。製品洗濯表示に加え、採用前には洗濯試験を行い、必要に応じて取り外し可能な仕様も検討します。
編みボタンのボタンホールはどのように決めますか?
外径だけで決めず、編み目による厚み、形状、押しつぶしたときの通りやすさを現物で確認して決めます。特に結び玉状や厚みのある形状は、穴寸が小さいと通しにくくなります。量産前に実際の生地と芯地を使って開閉試験を行うことが大切です。
編みボタンはミシンで付けられますか?
穴の位置と形状、ボタンの厚み、ミシンの押さえや治具への収まりによります。立体的で不規則な形状は、編み目のつぶれや針当たりを避けるため、手付けが適する場合があります。生産方法は付け見本で強度と外観を確認して決定します。





