DP等級とは
DP等級とは、洗濯後の生地や衣料がどの程度しわや折り目のない外観を保つかを、標準見本との比較で評価する耐久プレス性の等級です。
目次6項目
定義と概要
DP等級は、耐久プレス性を示す外観評価の一つです。洗濯と乾燥を行った後の試料を標準見本と見比べ、しわの残り方、平滑さ、プリーツなどの折り目の保たれ方を判定します。一般的に、等級が高いほど洗濯後の外観保持性が良好とされます。
名称にプレスとありますが、アイロンで付けた折り目の強さだけを表すものではありません。洗濯後にしわが少なく整って見える性質を含む評価であり、生地の組織名、素材名、形態安定加工の名称ではありません。
特徴と見た目
DP等級が良好な生地は、家庭洗濯後に大きなしわや細かな洗いじわが残りにくく、アイロンがけの負担を抑えやすい傾向があります。シャツやユニホームでは、衿や前立て、身頃の清潔感のある見え方に関わることがあります。
ただし、DP等級だけで風合いや着心地は判断できません。樹脂を用いる加工などによって外観保持性を高めた場合、素材本来の柔らかさ、吸水性、ドレープ性、摩擦による白化などに影響することがあります。
主な用途
洗濯頻度が高く、洗濯後にも整った外観が求められるシャツ、ブラウス、ユニホーム、ワーキングウェアなどで確認されます。綿やポリエステル混など、素材構成や加工方法はさまざまであり、DP等級は特定の繊維に限定された指標ではありません。
春夏向けの薄地では軽さや通気性との両立、秋冬向けやジャケット用途では、表面のしわ感や仕立て映えとの両立も確認します。衣料の設計では、要求される洗濯回数や着用場面に合わせて評価条件を定めることが重要です。
選び方と取り扱いの注意点
生地を選ぶ際は、等級の値とともに、試験方法、洗濯・乾燥条件、試験回数、評価対象が平滑性か折り目保持性かを確認します。異なる試験条件で得た結果は単純に比較できないため、企画書や品質基準で条件をそろえる必要があります。
縮み、斜行、色落ち、毛羽立ちなどはDP等級とは別の品質項目です。量産前には実際の付属、芯地、縫製仕様を含む製品で洗濯試験を行い、縫い目のパッカリングや部位ごとのしわも確認します。
洗濯時は製品の洗濯表示に従います。高温乾燥、過度な脱水、洗濯物の詰め込みはしわを増やすことがあり、加工による外観保持性を十分に発揮できない場合があります。
似ている用語との違い
形態安定加工は、洗濯後のしわや型崩れを抑えるための加工の総称です。一方、DP等級は、そのような性能を洗濯後の外観から評価した結果を示す指標です。加工をしていても、求めるDP等級を満たすとは限りません。
縮率は洗濯前後の寸法変化を示す数値であり、DP等級とは評価対象が異なります。また、堅牢度は色の変化や移りにくさを評価する項目です。品質を判断する際は、これらを組み合わせて確認します。
よくある質問
DP等級は高いほど良いのですか?
一般的には、等級が高いほど洗濯後のしわが少なく、平滑な外観や折り目を保ちやすいと評価されます。ただし、必要な水準はアイテム、素材、洗濯方法によって異なります。風合い、縮率、堅牢度なども併せて、製品に必要な品質基準を決めることが大切です。
DP等級と形態安定加工は同じ意味ですか?
同じ意味ではありません。形態安定加工は洗濯後のしわや型崩れを抑えるための加工を指し、DP等級は洗濯・乾燥後の外観を判定した評価結果です。加工名だけで性能を判断せず、試験条件と等級を確認して、生地や製品の要求に合うかを判断します。
DP等級を確認するときに注意する点は何ですか?
等級の値だけではなく、洗濯機の種類、洗剤、乾燥方法、試験回数、平滑性と折り目保持性のどちらを評価したかを確認します。試験条件が異なる結果は比較しにくいため、取引先と評価方法を事前に共有します。量産時は縫製後の製品試験も行うと安心です。





