国・言語・通貨の設定
国・言語・通貨を変更するには、新規会員登録またはログインしてください。
ApparelX Wiki縫製・加工用語集

生地支給とは

定義

生地支給とは、発注者が手配した生地を縫製工場や加工先へ送り、支給先がその生地を用いて裁断、縫製、刺繍などの作業を行う取引方法です。

別名有償支給無償支給
目次6項目
  1. 定義と取引上の位置づけ
  2. 有償支給と無償支給
  3. 支給量の算定と確認項目
  4. 行き違いを防ぐ注意点
  5. 似ている用語との違い
  6. よくある質問

定義と取引上の位置づけ

生地支給は、アパレルメーカーやブランド、商社などの発注者が生地を確保し、縫製工場、裁断工場、刺繍・プリントなどの加工先へ必要量を送る方法です。支給先は原則として生地を販売するのではなく、受け取った生地に対して加工を行います。

生地の選定、品質管理、在庫管理を発注者側で行いたい場合や、複数の加工先で同一生地を使う場合に用いられます。製品生産のほか、くるみボタンやパッチなど、生地を用いる副資材加工でも生地支給が行われます。

有償支給と無償支給

有償支給は、支給する生地について発注者と支給先の間で代金を計上する扱いです。無償支給は、生地代を支給先へ請求せずに生地を預け、支給先は主に加工賃を請求する扱いです。ただし、呼び方と会計・所有権の扱いは取引先によって異なるため、名称だけで判断しないことが重要です。

いずれの場合も、生地の所有者、支給先での保管責任、余り生地と不良・損耗分の帰属を、発注書や支給書で明確にします。有償か無償かは、加工賃の範囲や在庫の管理方法にも関わります。

支給量の算定と確認項目

支給量は、パターンとマーキングによる用尺を基礎に、サイズ別数量、柄合わせ、地の目、裁断ロス、検反で判明する使用不可部分などを加味して決めます。生地幅と有効幅、単位がメートルかヤードか、反ごとの長さも数量計算に影響します。

一般的に、生産予定数に製品1点当たりの用尺を掛けるだけでは不足するおそれがあります。必要な予備量やロス率は、生地の柄、幅のばらつき、検品基準、裁断方法、加工工程によって変わるため、支給先と事前に設定します。

  • 生地名、色番、ロット、混用率、加工内容
  • 反番、反数、各反の実測長、総支給量
  • 生地幅、有効幅、表裏、地の目、柄方向と柄合わせの要否
  • 検反の実施者、欠点の扱い、使用可否の判定基準
  • 支給日、納入先、残反の返却先と返却期限

行き違いを防ぐ注意点

出荷時には反番ごとの数量を記録し、送り状だけでなく支給明細を添付します。支給先は受領時に反数、長さ、外観、色差などを確認し、差異や欠点があれば裁断前に連絡する運用が望まれます。加工後は使用量、残量、ロス量を数量で照合します。

生地欠点や色差が裁断後に見つかると、追加生地の手配と納期に影響します。特に柄物、起毛・毛並みのある生地、方向性のあるプリントは、裁断条件によって用尺が増えます。仕様書、パターン、見本生地を同じ版で共有し、変更履歴も管理します。

似ている用語との違い

別注は、生地や製品を仕様に合わせて新たに生産・手配することを指し、生地支給は既に手配した生地を加工先へ渡す行為・取引方法を指します。別注生地を生地支給して縫製する場合もあります。

工賃は縫製や加工に対する料金であり、生地支給そのものではありません。無償支給では工賃だけを請求する形が多く見られますが、付属、芯地、検品、配送、残反返却などが工賃に含まれるかは個別に確認します。

よくある質問

生地支給では、どのくらい余分に生地を送ればよいですか。

一律の数量は決められません。用尺に加え、裁断ロス、柄合わせ、地の目、検反による欠点、反ごとの長さ差を考慮します。生地幅と有効幅、サイズ別数量、裁断方法を支給先へ共有し、必要な予備量と不足時の対応を事前に合意します。

生地支給の際、工場へ渡す書類は何ですか。

支給明細には、生地名、色番、ロット、反番、反数、各反の長さ、合計数量、納入先、支給日を記載します。あわせて仕様書、パターン、裁断指示、表裏や方向性の指示、欠点の扱い、残反返却の条件を渡すと認識違いを抑えられます。

この用語に関連する商品を探す
関連用語
この用語をシェア