コインポケットとは
コインポケットとは、主にジーンズなどの前ポケット内側または上部に設ける、小銭や小物の収納を目的とした小型ポケットです。
定義と概要
コインポケットは、小銭、鍵などの小物を分けて収めるための小型ポケットです。ジーンズでは一般に前身頃の右側ポケット付近に配置され、ポケット口が表側から見える仕様と、袋布の内側に設ける仕様があります。
ウォッチポケットとも呼ばれますが、現在は懐中時計に限らず小物の収納部として扱われます。製品仕様書では、位置、口幅、深さ、ステッチ、補強の有無を明記し、左右の前ポケットとの関係が分かるように指示します。
使う部位と役割
主な使用部位はパンツの前身頃で、ジーンズの前ポケットの袋布上部や、その内側に重ねて付ける形が代表的です。大きな前ポケットとは別に小物を整理でき、デニムパンツらしいディテールとして視覚的なアクセントにもなります。
収納物は小さいため、ポケットの深さや口の角度は、物が落ちにくく取り出しやすいバランスで決めます。スマートフォンなどを入れる用途には適さないため、必要な容量は通常の前ポケットや別ポケットで確保します。
素材と種類
コインポケットの表側には、パンツ本体と同じデニム、ツイルなどを用いることが多く、内側の袋布にはスレキなどの丈夫な織物が使われます。本体と同素材にすると統一感が出て、袋布にすると厚みを抑えやすくなります。
形状には、前ポケットの内側に重ねるタイプ、独立した切り替えとして付けるタイプ、ポケット口だけを表に出すタイプがあります。口の始末は折り返しや口布を用いる方法があり、製品の厚み、洗い加工、縫製工程に応じて選びます。
- 本体共地タイプ:外観をそろえやすい仕様です。
- 袋布タイプ:重なりによる厚みを抑えやすい仕様です。
- 口布付きタイプ:ポケット口の摩耗や伸びを抑える目的で用います。
主な用途
コインポケットは、ジーンズをはじめとするカジュアルパンツやワークテイストのパンツに多く用いられます。小銭入れとしての実用性に加え、リベット、配色ステッチ、洗い加工などと組み合わせ、前身頃の意匠を構成する要素にもなります。
スラックスやチノパンツでは、前ポケットの内側に小さなポケットを設ける場合があります。ただし、これをコインポケットと呼ぶか、チェンジポケットなど別の呼び方をするかは、位置や仕様、ブランド内の用語基準によって異なります。
選び方と縫製上の注意
生地は本体との色差、厚み、縮み方を確認して選びます。デニムのように洗い加工を行う製品では、重なり部分の縮みや縫い目周辺のアタリが外観に影響するため、試作段階で洗い後の形状と寸法を確認することが重要です。
小型で縫い代が重なりやすいため、口部や脇の厚みが過度にならないよう、縫い代の倒し方向と始末を設計します。ポケット口の両端には負荷がかかるため、必要に応じて閂止めやリベットなどで補強し、縫いずれや縫い目切れを防ぎます。
チェンジポケットは、主にジャケットやパンツの腰回りに付ける小型の外ポケットを指すことがあります。一方、コインポケットはジーンズの前ポケットに付随する小型ポケットを指すことが多く、名称だけでなく位置と構造で区別して仕様確認します。





